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幸せを運ぶ先祖供養

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第3章 吉相墓の建て方
東南の方位にお墓の入り口を
 家から見た墓の方向は吉凶にあまり関係がありません。しかし、吉相墓の考え方は風水によるものであると記しました。風水学での吉方は東、南、東南です。とくに太陽の出る東南に入り口を設けると家運の安定があるとされています。
 奈良の都や香港の町づくりには、風水が適用されていることは有名ですが、江戸の町もまた風水が取り入れられています。江戸城から見ると、東に荒川、隅田川、東南から南にかけて東京湾があり、お城のある位置が風水上で最も力が集まるポイントとなっています。
 鬼門(きもん)の北東には寛永寺、裏鬼門の南西には日枝神社を建てて、江戸城を守っています。このような町づくりが江戸300年の歴史を守ったエネルギーとなったといわれています。
 そこで、墓地を建立する際の吉相の方位、東南に境界石の入り口を持ってくるのが吉相墓の基本とされています。境界石がない場合は、石碑の向きとします。
たとえば、南を向いて石碑が建てられていても、境界石の入り口が西にあれば、その墓地の方位は西ということになります。
方位によるお墓の見方

墓地の環境と地形

 お墓はご先祖様の家です。当然、1日中日の当たらない場所やじめじめした湿地に建てれば、健康的であるわけがありません。周囲よりも低い土地で、水が流れ込むような土地はいつも病人が出ることになるので避けるべきです。当然、川のそばや沼地、湿った土地も避けてください。
 足元ばかりでなく、上も注意が必要です。高い生い茂った樹木や、高圧線や電線がある場合は要注意です。
 高圧線がある場合、最低その高さ分は離してお墓を建立してください。
 お寺の境内に墓地を求める時は、以前この地が無縁墓でないかを確かめてください。無縁墓の場合は、清浄な土と入れ替えてから建立してください。また、埋立地、特に廃棄物などを埋めて作ったところは絶対に避けることです。
 地形的には東南の傾斜地で背後が高くなっている地形が家運の繁盛を招く良い場所とされています。

吉相墓の環境の条件
〇朝日のよく当たる場所
〇太陽の光をさえぎる樹木などがない場所
〇西および北が低くない場所
〇墓地の入り口が南・東・東南に向いている場所
〇水はけの良い、きれいな色の粘土質の場所
〇石や砂の混じっていない草の良く生える場所
〇お寺や神社に向き合っていない場所
※その他いろいろ条件がありますので現地を見てご相談ください。


鬼門
北東の方位。鬼が出入りする方角で、忌むべき方角としている。 南西の方位を裏鬼門(うらきもん)といい、この方角も忌み嫌われる。