分家初代の方で、当初七十八才の男性が「世にも不思議なお墓の物語」を読まれ、個人墓と会社墓を建てたいから、是非、お墓を見て欲しいと、わざわざ東京から迎えに来られました。
 墓地も広く、立派に周囲は出来ているのですが、三十五年前に奥様を亡くされ、長男は子供のうちに死なれておりますのに肝心の石碑が建立されていないのです。本人は、お骨も入れてあるし、お仏壇に丁寧に祀っておられるので放ってあるとは思っておられないのです。
 私は「貴方は分家初代ですが、先祖があって貴方があるのです。だが籍が抜けて分家されているので、父母以上の先祖は法名で相続者が祀られたらよろしいのですが、貴方はご先祖に対して供養の意味で、徳風会式竹谷先生考案の供養塔を建てねばいけません。
また、三十五年間も先妻と子供が、墓地で供養されてないということは、周囲が立派でも全然未完成の形です。 だから何事も未完成の家庭になります。貴方の家が財に恵まれれば私の言うとおりになります。後、正式な奥さんがもらえず、次々と籍の入らない女の人ができ、根の生えた女性ができません。家庭は女の人が支配し、貴方は強いワンマンになりますが、力のないワンマンです。 子供も長らく祀ってないので、孫に言うことをきかぬものが出来ます」と言いました。
 お孫さんは今十六才位ですが、いつも短刀を持ち歩くのでその筋から目をつけられているのだと申されました。
 女の方は、先妻が亡くなられてから七人も代わったが、誰も籍に入らず家では長女の方が実権をふるい、家庭内では自分の娘でも頭が上がらないのです。
 会社が、現在いくら良くても根がなければ、力の無いワンマン経営になり必ず破綻がきますといいました。
 私の言うことはよく理解され、個人墓と会社墓を同時に建てられ、会社墓の建立によって今までより一層内容の確かな会社になったと、この前京都までお礼においでくださいました。
 墓は美しければそれでよいのではありません。相が整わなければいけないのです。 徳風会の墓は現在の形が未完成の形だから良いのです。代々の墓を次々に建てなければならないのですから。永久的に完成された墓はさわらなくてもよい家庭になります。ということは、後がいらぬということなので血縁が続かないのです。
 東南アジアでは釈迦の遺骨の上に塔を建てたのが石塔の最初なのです。日本も古代は「抱石葬」といって、死体の上に死者の霊が禍するのを恐れて、これを防ぐために大きな石を乗せて埋める場合があったのです。 徳風会式のように形の上ではお骨を石碑の下になるべく入れずに別に埋葬した方がよろしいのです。前述の家も長男が「賢勝童子」という法名でしたので「この人は脳膜炎で亡くなっておられますね」と言うとびっくりしておられました。このように形どおりになるものなのです。
 何故か?賢とは、賢いのがもう一つ勝るようにお寺様が付けられたとは、この世にもう一度生まれ代わった時に、そうなるように付けられたのだし、頭が悪く死なれたということです。大人ならノイローゼか精神的な病気かどちらかですが、童子と付いているということは子供ですので、たいてい脳膜炎で亡くなられておられます。それで後に、その筋が目をつけるような変わった子供になるのです。
 海外に出た人は必ず先祖の墓所の相に引かれて帰国されますが、その土地にいられない形なのでまた出て行きます。吉相墓、悪相墓も遠い所にあれば家運と関係なく、ただ根として引かれて行きます。
 真実の墓は“死と生とを絶えず見つめる”墓でないと駄目です。死だけの墓なら後が続かないからなのです。いくら頑張っても幸福になれるものではありません。他家の墓より一段と良い吉相墓が建った時には、すべての幸福に恵まれる家庭になると思います。
 事実そのとおりになります。



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