庭園に墓石があると凶事が起こると聞かされていましたが、その通りのことがありました。
 京都にある全国に名を知られた問屋のご当主は人格円満、衆望を集めた人でした。その方が、先年、金閣寺の近くに邸宅を定められました。
 ところがしばらくして、口がきけなくなり、仰向けにのけぞりそっくり返ればやっと声が聞き取れるという不思議な病気にかかってしまわれたのです。大学病院など様々な病院へと八方手を尽くされましたが、原因がわからず治療の施しようがありませんでした。病状は次第に悪化し、死を待つばかりとなってしまったのです。
 その頃、顧問弁護士のA先生とお会いしました。「年齢もまだ四十歳そこそこで、このまま死なせるのは惜しい。いったい何が原因なのだろう」とお尋ねになられたのです。
 私は、「きっと庭園に墓石があるのです」と即答いたしました。
「あなたは恐ろしいことを言う人だ。そう言われると墓石らしいものがあったような気がする。 夜分まことにすまないが一緒に行って調べてくれ」とおっしゃられました。
 さっそく車でご当主の邸宅へ駆けつけ、庭を懐中電灯で探しました。ご当主が寝ている部屋の縁先に九輪のみごとな墓石があったのです。 家族の人達に一日も早く始末されるようお話しして帰りました。
 ところが三十五万円で売った庭師が五万円なら引き取るという悪条件を出したためか、また奥さんが熱心な法華宗信者で、毎晩丑三つ時から朝まで庭先に土下座してお祈りし、自分の念力で治してみせるという信念のためか、とうとう九輪の墓石はそのままになっていたそうです。その後、ご当主は遂に他界されました。 良くないということを素直にお聞きいただけなかったことは、まことに残念でなりませんでした。

 後日のことですが、A先生からこのようなお話をうかがいました。
 とある銘酒蔵元の弟さんの庭にも同じような墓石があり、難病にかかっておられたそうです。 しかしA先生の勧めで取り除くと、その難病が平癒されたとのことでした。



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